トランプ米大統領、バイデン氏の機密情報アクセス権を取り消しへ
(CNN) トランプ米大統領は7日、バイデン前大統領の機密情報へのアクセス権を取り消す意向を明らかにした。機密取扱者としての資格を撤回し、機密情報に関する日々の説明も停止するという。
トランプ氏は自身のSNS、トゥルース・ソーシャルへの投稿で、バイデン氏が2021年に先例を作ったと主張。諜報(ちょうほう)機関に指示を出し、退任した自身(トランプ氏)の国家安全保障に関する詳細な情報へのアクセス権を制限したと指摘した。トランプ氏はこれを不当な措置と認識している。
トランプ氏はまた、バイデン氏の元事務所や自宅から副大統領時代の機密文書が見つかった問題で同氏から聴き取り調査を行ったロバート・ハー特別検察官の報告書にも言及した。CNNが報じたように、この件でバイデン氏は刑事訴追こそされなかったものの、報告書には忘れっぽさが原因で極めて機微な内容を含む機密情報を保護できなかった大統領(当時)の姿が描写されていた。
トランプ氏は投稿を締めるに当たり、国家安全保障の確保を優先する方針を表明。その上で皮肉を込めて「ジョー、お前はクビだ」と宣言した。投稿はトランプ氏の代名詞となっているスローガン、「米国を再び偉大に!」で終わっている。
大統領時代のバイデン氏は、従来前大統領に向けて行われていた情報説明をトランプ氏が受けるのを禁止した。理由として21年1月6日に発生した連邦議会議事堂襲撃事件の前にトランプ氏が取った「突拍子もない振る舞い」に言及。信頼して機密情報に触れさせることができないと主張していた。
ただ今回のトランプ氏の場合は情報説明の停止だけでなく、バイデン氏に対して機密取扱者としての資格の撤回も求めており、その点でさらに一歩踏み込んだ措置となっている。