アパートから人形姿のミイラ女性29体、住人の男逮捕 ロシア
モスクワ(CNN) ロシア中部ニジニ・ノヴゴロドでアパートの1室から人形の格好をさせられた女性29人の遺体が見つかり、警察はこのアパートに住んでいた45歳の歴史学者の男を遺体損壊などの容疑で逮捕した。
遺体はミイラ化しており、死亡時の推定年齢は15~25歳。警察が公表した映像では等身大の人形のコレクションのように見え、ボロボロのドレスを着てスカーフをまとい、両手と顔は布で覆われていた。逮捕された男はニジニ・ノヴゴロド周辺の複数の墓から遺体を掘り起し、衣類も盗み出していたとされる。ロシア内務省によると、男がいつからこうした行為を繰り返していたのかは分かっていない。
警察はこの事件について、過激派による犯行の可能性もあるとみて2年前から捜査を進めていたが、たどり着いたのは男のアパートだった。アパートの捜索では墓の写真や墓碑、人形作りのマニュアル本、周辺の墓地の地図などが見つかった。
警察によれば、男はケルト語の研究を専門とする高名な歴史学者で、かつて大学の教壇に立ち、著書も多数あるという。
男の氏名は公表されていないが、国営RIAノーボスチ通信などは、逮捕されたのはニジニ・ノヴゴロドに住むアナトリー・モスクビン容疑者だと伝えている。同容疑者が地元紙に寄稿していた記事からは、墓地に強い関心を持っていたことがうかがえるという。有罪になった場合、3カ月以下の禁錮または1年以下の労役刑に処せられる。