受刑者の体内から呼び出し音、X線で携帯電話を発見 スリランカ
コロンボ(CNN) スリランカの首都コロンボの病院で、同市内の刑務所から搬送された受刑者(58)の直腸から携帯電話が見つかる椿事があった。受刑者は通話中に抜き打ち検査を受け、とっさに電話を体内に隠したとみられる。
受刑者は窃盗罪で禁錮10年の刑に服している。情報筋がCNNに語ったところによると、背中の激痛を訴えて病院へ運び込まれた。医師らがエックス線撮影をしたところ、携帯電話とイヤホンマイク2組が映し出された。
ただちに手術の準備が始まったが、受刑者は「ちょっと待ってください」と言うと、体をくねらせたり、よじらせたりして、最終的に電話をひねり出した。
本人が医師らに説明したところによれば、刑務所内にこっそり携帯電話を持ち込み、親族と話している時に、看守が抜き打ち検査に来た。隠す場所がなかったので直腸に突っ込んだ。しかし、通話の相手がかけ直してきたため、呼び出し音を聞きとがめた看守に殴られ、背中に激痛が走ったという。
受刑者は経過観察のため病院でひと晩過ごした後、刑務所へ送還された。
スリランカの刑務当局責任者がCNNに語ったところによると、同国では受刑者が出廷した際に外部の関係者から携帯電話を受け取り、所内に持ち込むケースが後を絶たない。
携帯電話2台を体内に隠して持ち帰った女性が取り出そうとして負傷し、病院へ運び込まれたケースもある。当局は刑務所にスキャナーを設置する計画を進んでいるという。