トルコのデモ中心地でピアノの夕べ、ネットでも反響
(CNN) 反政府デモが続くトルコ・イスタンブールのゲジ公園で、ドイツからグランドピアノ持参でやって来た男性がピアノリサイタルを開き、警察との衝突で催涙ガスや放水にさらされてきたデモ参加者たちを和ませた。
リサイタルを開いたのはドイツ・コンスタンツから来たダビデ・マルテロさん。反政府運動の発端となったゲジ公園で12日夜、デモ参加者のために作曲したという「ライトソルジャーズ」を披露した。デモ参加者たちはピアノの周りに集まり、マスクやヘルメットを外して美しい音色に耳を傾けた。
この様子は交流サイトのフェイスブックにも掲載され、反響が広がっている。
マルテロさんはビートルズの「レット・イット・ビー」も演奏し、「空が曇っている時も、私を照らす一筋の光がある」と熱唱した。
グランドピアノはマルテロさんが組み立て、照明や暖房設備も付けてトレーラーに載せ、コンスタンツの自宅からはるばる運んで来たという。途中、ブルガリアとコソボでも屋外コンサートを開いた。
ゲジ公園はイスタンブールで最後に残された緑化公園。その開発反対運動を発端としてデモが始まってから2週間がたった。デモ隊の野営地では無料食料配給所が設置され、ヨガで身体をほぐしたり、即興の図書館から本を借りてきて読んだりする人の姿も。少なくとも1組のカップルは結婚式を挙げた。
地元紙の報道によると、周辺で予定されていたコンサートが中止になったたため、デモに加わるアーティストも多いという。