掘り出された金貨1400枚、100年前の事件との関係は?
(CNN) 米カリフォルニア州に住む夫妻が犬の散歩中に見つけた大量の金貨は100年以上前に同州サンフランシスコの造幣局から盗まれた金貨ではないか――。地元紙の報道をきっかけに、連邦当局への問い合わせが殺到した。
3日付のサンフランシスコ・クロニクル紙によると、サンフランシスコ造幣局で事件が起きたのは1901年。金貨6袋、額面合計で3万ドル(約300万円)分が盗まれた。造幣局の幹部が犯人と断定されたが、金貨の行方は分かっていない。
そして昨年、州北部で掘り出された1400枚余りの金貨の額面は、計約2万7000ドル。果たして2つの出来事につながりはあるのだろうか。
連邦造幣当局の報道官は否定的な見方を示す。同紙の問いかけに対し、発見された金貨の由来は「優秀な専門家が徹底的に調べている」と強調。そのうえで「金貨が連邦政府の所有物だったとすれば、すでに取り返そうとしているはずだ」と語った。
鑑定にあたった取引業者のドン・ケーギン氏によれば、見つかった金貨が鋳造されたのは1847~94年。1901年に造幣局から盗まれたとすれば、その時期に鋳造されたばかりの金貨だったはずだという。「当時は銀行があまり信用されていなかった。鉱山採掘などで得た報酬を土の中に埋めて保管した人がいたのではないか」と、ケーギン氏は話す。
夫婦は金貨の大半を、インターネット通販大手アマゾンの収集品サイトで売り出す見通し。この中には希少な金貨も含まれ、総額1000万ドル以上の価値があるという。