性的交渉通じ女性から女性へHIV感染、米で希少例発生か
(CNN) 米疾病対策センター(CDC)は15日までに、米テキサス州で性的交渉を通じエイズウイルス(HIV)が女性から女性へ感染したとみられる珍しい事例が発生したと報告した。
感染が新たに発覚したのは46歳女性で、以前に陽性と診断され2010年に抗レトロウイルス治療を止めていた43歳の同性パートナーと交渉を持っていた。検査で両女性のウイルス株はほぼ一致したという。
性的交渉を通じた女性から女性への感染は他の感染要因も絡み、断定が難しいとされる。ただ、今回の46歳女性の場合は他の感染要因がいずれも考えられない状況にあったという。他の感染要因には、薬物注射、入れ墨、輸血や臓器移植などが含まれる。
46歳女性の事例はテキサス州の保健当局が2012年8月にCDCに報告していた。
CDCなどによると、感染が新たに判明した女性は生計の足しにするため血漿(けっしょう)を売っていたが、12年3月のHIV検査では陰性と診断されていた。その後に受けていた同年4月などの検査2回でも陰性との結果が出ていた。
46歳女性によると、陽性と診断される前の半年で性的交渉を持ったのは43歳女性のみだったという。
両女性によると、普段の性行為では感染に対する防御手段を講ぜず、性具を使うこともあった。
CDCによると、同性との性的交渉の経験がある女性のエイズウイルス感染の原因は、薬物注射や異性との性行為である場合が多いという。