100歳以上の高齢者、10年ごとに倍増 英調査
(CNN) 英国の100歳以上の高齢者の人口は1950年以来、10年ごとにほぼ倍増しているという調査結果が発表された。世界では21世紀末までに、100歳以上の人口が1800万人に達する見通しだ。
この研究は英国で老人医療や介護に携わる研究者のキャサリン・エバンズ氏が医学誌PLoSメディシンに発表した。同国で2013年に生まれた子どもは、3分の1が100歳以上まで生きるとも予想している。
エバンズ氏は英国で2001~10年に死亡した人の記録を調べた。100~115歳で死亡した人は3万5867人で、死亡時の平均年齢は101歳。死因は肺炎や老衰が大半を占め、がんや心疾患を上回った。これに対して80~90代で死亡した人は、慢性疾患で命を落とす人の方が多かった。
100歳以上の高齢者が死亡した場所は老人ホーム(61%)と病院(27%)が大半を占め、自宅(10%)やホスピス(0.2%)で最後を迎える人は少数だった。
今回の調査は英国人を対象としているが、100歳以上の高齢者は世界中で増えている。
超高齢者の介護に詳しい米コーネル大学の研究者は、「65歳はもはや年寄りではない。米国では毎日1万人が65歳の誕生日を迎えている。1946~64年に生まれた7700万人のベビーブーマーは、それ以前の世代よりも高学歴で健康にも気を配り、長生きになっている」と説明。
「この世代が80代、90代以上になった時にできる限りの介護やサービスを提供できるようにしなければならない」と指摘した。