NASA、CO2観測衛星を打ち上げ
(CNN) 米航空宇宙局(NASA)は2日、大気中の二酸化炭素(CO2)を観測するための人工衛星OCO―2をカリフォルニア州バンデンバーグ空軍基地から打ち上げた。
NASAは当初、1日に打ち上げを予定していたが、発射台のトラブルが原因で延期していた。
OCO―2は代表的な温室効果ガスであるCO2の分布を調べ、全体像を観測するのが目的。NASAが気候変動の研究に特化した衛星を稼働させるのは初となる。
CO2は化石燃料の燃焼などで発生する。排出量は増え続け、世界全体では年間400億トンに迫っているとされる。
OCO―2はCO2がどこから発生し、どこに吸収されるかを特定して、地球上の排出と吸収のバランスを取り戻すための対策につなげることを目指す。
アパラチアン州立大学の地質学者、グレッグ・マーランド氏によると、OCO―2は山火事の煙を上空から監視して火災の場所や規模を調べる航空機に似た役割を果たす。それによって、従来の「寄せ集めデータ」に代わる全体像の把握が可能になるという。