動物園のヒグマ、ガラスの囲いを「破壊」 米ミネソタ州
(CNN) 米ミネソタ州アップルバレーのミネソタ動物園でこのほど、ヒグマが岩で展示スペースを囲うガラスを壊すという「事件」が起きた。
この展示スペースは野生のクマが暮らす自然環境を模して作られており、ガラスの向こうにいるクマを間近に見られるということで人気だ。
ガラスを壊したのは飼育されている3頭のヒグマのうち1頭。幸い、ガラスに穴が空いたり外れたりすることはなかった。
「ガラスに岩がぶつかるすごく大きな音がして、みんな走って逃げた」と、目撃者の男性は言う。「まるで道具みたいに岩を使っていた。クマはガラスを5回叩いた」
たった30秒ほどの出来事だったし、展示スペース内には飼育員もいたが、「飼育員もびっくりしていたようだった」とこの男性は言う。飼育員はすぐにクマを囲いの中に呼び戻し、騒ぎは収まったという。
もっとも動物園側の説明はやや異なる。
動物園の広報はCNNの取材に対し、「1頭のヒグマが展示プールの底にあった岩を動かし、ガラスの壁に沿って転がしていたところ、たまたま内側のガラスが損傷した」と答えた。「動物の側にも来場者にも被害や危険はまったくなかった」
広報によれば、見つけた物体を動かして様子を見るのはヒグマにはよく見られる自然な行動だという。
3頭のヒグマは2008年からミネソタ動物園で飼育されている。同園の公式ウェブサイトによれば現在、ヒグマの展示は一時的に休止されている。