太陽光飛行機が世界一周に成功 アブダビに帰還
(CNN) 太陽光エネルギーだけで飛ぶ有人飛行機「ソーラー・インパルス2」が26日、世界一周飛行を果たしてアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビに帰還した。化石燃料を全く使わない飛行機が世界一周に成功したのは史上初めてだ。
ソーラー・インパルス2は昨年3月にアブダビを出発。世界一周の約4万キロを17の区間に分け、スイス人のベルトラン・ピカール氏とアンドレ・ボルシュベルグ氏が交代で操縦してきた。
カイロからアブダビまでの最終区間は、ピカール氏が操縦を担当した。
チームはブログで「私たちの共有する夢が、たった今現実になった」「今は全員が感激と涙、安ど、興奮を感じている」と報告した。ピカール氏は「エネルギーの新時代が到来した」と語った。
同機は翼の全長が72メートルと、ボーイング747型機よりさらに大きいが、重さはわずか2.5トンで、大型のスポーツ用多目的車(SUV)を下回る。
化石燃料なしで飛ぶ航空機としては、すでに名古屋からハワイへの区間で単独飛行時間5昼夜の最長記録、米ニューヨークからスペイン南部セビリアへの区間で初の大西洋横断を達成していた。
チームによると、世界一周プロジェクトが始動したのは13年前。ピカール氏はプロジェクトの完了にあたり、「未来はクリーン。未来はあなた。未来は今だ。さらに先へ進もう」と宣言した。