南極の棚氷に割れ目、巨大氷山が分離か 英研究チーム
同プロジェクトに加わる研究者のマーティン・オリアリー氏はCNNの取材に、分離すればラーセンCの他の部分も不安定になり、海面上昇などにつながる可能性があると説明。ただ、分離しそうな氷山は確かに大きいが、地球の海洋ははるかにより大きいとも付け加えた。
ラーセンC棚氷付近では2002年、隣接するラーセンB棚氷が激烈な状態で崩壊し、南極大陸周辺の潮流に大量の氷塊を放出する状態となった。この時の崩壊前の状態は、ラーセンCの現状に類似しているという。また、1995年にはラーセンA棚氷も崩壊していた。
MIDASの研究者はこの2つの棚氷の崩壊を受け、ラーセンCの動向を注視し始めていた。
オリアリー氏は、ラーセンAと同Bの崩落は間違いなく気候変動の問題と関係していたと主張。ただ、ラーセンCについては気候温暖化と関連付けられる根拠を研究者は確認していないと述べた。研究者チームは、分離すれば数十年間にわたる研究で判明した地理学的な自然法則の現象が絡んでいる可能性があるとも考えているという。