南極の棚氷に割れ目、巨大氷山が分離か 英研究チーム
南極の棚氷に亀裂、巨大氷山分離の兆し
(CNN) 南極の棚氷の動向などを調査する英国の研究者チームは7日までに、南極西部の棚氷で亀裂が発生し、巨大な氷山が分離して誕生する兆しがあると発表した。分離すればこれまで観測された中で最大級の1つになる可能性があるという。
その大きさは約5000平方キロで、米デラウェア州とほぼ同じ面積になるとも推定している。分離が予想されるのは「ラーセンC棚氷」の一角で、棚氷との接触部分の長さは現在20キロとなっている。
英国の研究プロジェクト「MIDAS」は昨年8月、ラーセンC付近の亀裂が半年間で22キロに拡大したと報告。同年12月には割れ目はさらに1カ月間で18キロ伸びたことを突き止めていた。
南極で今回のような過程で生まれた氷山は初めてではない。ただ、今回の分離が実際に起きた場合、ラーセンCの面積の10%以上が消えることになり南極半島の地形が根本的に変貌(へんぼう)しかねないことになると指摘した。