2016年は観測史上最高の暑さ、3年連続で記録更新
(CNN) 世界気象機関(WMO)は18日、2016年の世界の気温について、1880年代に観測を初めて以来、最も暑い年だったと発表した。
米海洋大気局(NOAA)と航空宇宙局(NASA)も同日開いた共同記者会見で、世界の気温は3年連続で史上最高を更新したと発表している。
NOAAによれば、記録的な暑さが観測された上位17年のうち、16年までが2000年代だった。一方、記録的な寒さが観測されたのは1911年が最後だった。
WMOによると、世界の陸上と海上の2016年の気温は産業革命前の平均に比べて1.1度上昇した。特に北極は世界平均の2倍のペースで温暖化が進み、気温は過去数十年に比べて3度以上上昇。北極と南極の海氷も史上最少の記録を更新した。
それぞれの機関で分析や観測の手法は異なるものの、各機関とも行き着いた結論は同じだった。NASAの専門家は2016年の気温について、「1970年代から観測されてきた温暖化の長期的な傾向が、止まることなく続いた」と分析している。
原因は化石燃料の燃焼による温暖化ガスの排出や森林伐採が挙げられるほか、2015~16年にかけて発生したエルニーニョ現象も一因となった。
2017年についてはエルニーニョが発生しない見通しで、4年連続で過去最高が更新されることはないと専門家の多くは予想。それでも観測史上上位5位以内には入るだろうとNASAの専門家は話している。