古代の南極には森林が? 2億8千万年前の化石を発見
研究チームはまた、こうした南極の森を「新しい」木の化石と比較し、大量絶滅の期間中に南極の生態系がどのように変化したかを調べたい考え。
2億5000万年前に起きたペルム紀末の大量絶滅では、南極の森を含め生物種の90%以上が地上から姿を消した。
ガルブランソン氏によれば、大量絶滅の原因については正確に分かっていないが、20万年間にわたり大量の二酸化炭素が大気中に流入したことに要因を求める理論もある。結果として、地球規模での気温上昇や海洋の酸性化が起きたという。
大量絶滅後には大気中の二酸化炭素量が減少する一方、常緑樹や落葉樹の多様性は拡大し、生態系もはるかに安定したという。
ガルブランソン氏は自身の研究について、現代の気候変動の影響を理解するうえで一助になる可能性もあると指摘。「大気中のガスの集中と、将来予想される環境面での地球の状態との間に一定の関連がありそうなことは分かっている」と話す。