古代の南極には森林が? 2億8千万年前の化石を発見

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靴には鉄のスパイクを装着した

靴には鉄のスパイクを装着した

化石探索が始まるのは、研究チームが山頂にたどり着いた時からだ。手がかりを求めて岩を探る。「樹木の化石を見つけるのは特に難しい。岩の中に溶け込んでおり、若干目立たなくなっているためだ」

ウィスコンシン大学ミルウォーキー校教授であるガルブランソン氏は専門家らのチームとともに、7年間にわたり南極の化石を探してきた。13種類の樹木の化石などを発見したのは2016年11月~17年1月の旅でのこと。「予想だにしていない驚きの発見だった」という。

化石はボートで5カ月をかけて運び、世界のさまざまな研究所に送られた。現在では各種専門家が植物の部位を継ぎ合わせたり、葉の化石や幹、年輪を調べたりする作業に当たっている。

大きな課題の一つとなっているのは化石の年代特定だ。ガルブランソン氏は、2億8000万年というのは大まかな推定に過ぎないと説明。前後に2000万年のずれがある可能性もあるとしている。

森の大体の年代については、付近で見つかった葉の化石や、堆積岩内に保存されていた植物花粉の年代を特定することで判断した。

今回の旅では、正確性で上回る放射性年代測定のため火山灰から「ジルコン」と呼ばれる鉱物を抽出する計画。この種のウラン・鉛年代測定法により、約1万年という誤差の範囲でより正確な年代把握が可能になる見通しだ。

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