迷子のアザラシ40頭が町にとどまる、海に戻れず カナダ
(CNN) カナダ東部ニューファンドランド島のロディクトンバイドアームで、海に戻れなくなったアザラシ40頭以上が町にとどまり、交通の乱れを引き起こしたり、店舗の入り口をふさいだりしている。町長やCBCテレビによると、このうち2頭は車にはねられ死んだ。
シーラ・フィッツジェラルド町長は「25年間ここにいるが、これほど多くのアザラシが町にとどまっているのは見たことがない」と説明。「氷の端まではっていけるなら、既にそうしているだろう」と述べ、方向感覚を失ったアザラシには助けが必要だと指摘した。
タテゴトアザラシは冬の初め、海岸の近くで氷から氷へと移動を続ける。だが、海が凍結すると行き場がなくなって方向感覚を失い、内陸の森の方へと向かってしまうことがあるという。
フィッツジェラルド氏によれば、11日にはカナダ漁業当局が保護担当者を動員し、上空から航空機でアザラシの数を確認して対策を練る方針だ。
Few out for a crawl today pic.twitter.com/Qbb5pazTmD
— Brendon FitzPatrick (@BrendonFitzPat3) 2019年1月6日
「町でアザラシを見かけたら捕獲して、10キロ先にある氷の端まで連れていく。そこからなら海に戻れるはず」とフィッツジェラルド氏。アザラシの灰色の体毛は道路の色に溶け込むため、車にはねられる危険性があるとも話した。
住民がソーシャルメディアに投稿した写真には、アザラシたちが道路の中央で立ち往生したり、川で泳いだり、ガソリンスタンド付近の雪の山によじ登る様子が写っている。