「座る代わりに軽い運動」で早死にのリスク低減 米研究
(CNN) 座った姿勢で長時間過ごす生活は体に悪いことが盛んに指摘されるなか、30分間座っている代わりに軽く体を動かすだけで早死にのリスクが下がるとの研究結果が新たに報告された。
米コロンビア大学医療センターのキース・ディアス助教らが、専門誌「米疫学ジャーナル(AJE)」の最新号に発表した。
チームは2009~13年に45歳以上の米国人7999人の身体活動量をモニターで追跡したデータを分析し、座っている時間に体を動かした場合の死亡率をシミュレーションした。
その結果、1日のうちに座っている30分間を軽い運動に置き換えるだけで、早死にのリスクが17%下がることが分かった。さらに中程度から激しい運動に置き換えれば、リスクは35%低減するという。
ディアス氏によると、例えば廊下を歩き回るだけでも軽い運動に相当する。ごく短時間でも体を動かせば、効果が期待できるという。
「階段の上り下りを10分続けるほどの運動は無理でも、自分の席から一番遠いトイレまで歩いたり、会議の時に歩きながら話したりすることはできるでしょう」と、同氏は提案する。
これまでの研究では、座る時間を30分ごとに区切ればリスクが下がると考えられていたが、今回の研究ではその傾向がみられなかった。座るのをやめること自体ではなく、その機会に体を動かすことに意味があるとの結論に達したという。