中国の綿花、月面で芽吹く 植物栽培に初成功と発表

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実験開始から9日後に綿花の種が発芽した様子を捉えた写真=12日/Chongqing University

実験開始から9日後に綿花の種が発芽した様子を捉えた写真=12日/Chongqing University

香港(CNN) 中国政府は15日、探査機に乗せて月に持ち込んだ綿花の種が発芽したと発表した。月面で植物の栽培に成功したのは初めてだとしている。

中国の研究チームは、探査機の中に置かれたプランターから小さな芽が出ている写真を公開した。

中国は1月3日、月探査機「嫦娥4号」を世界で初めて月の裏側に着陸させ、探査車「玉兎2号」を月面で最大最古のクレーター、南極エイトケン盆地に下ろしていた。

植物の栽培実験は、低重力環境でも植物が成長できるかどうか調べることにある。探査機が着陸した後に種に水をやり始め、1週間もたたないうちに発芽が確認されたという。

これまでも宇宙空間で人が植物を栽培したことはあったが、月での栽培は初めて。

実験を主導した重慶大学の謝更新・先端技術研究所長は同大学のブログの中で、「人類史上初めて月で生物学実験を行い、荒涼とした月に初めて新芽が芽吹いた。いずれは月で緑の葉を広げる最初の植物になるだろう」と指摘した。

同探査機ではほかにも菜種やジャガイモ、シロイヌナズナの種の発芽を試みているほか、ミバエの卵を孵化させる実験も行っている。

こうした実験には、低重力で放射線が強い環境でも生命が成長できることを示し、いずれ人類が建設する月面コロニーで資源を育てるための青写真とする狙いがある。

中国国家宇宙局は14日に北京で開いた記者会見で、月探査機「嫦娥5号」を年内に打ち上げ、月のサンプルを地球に持ち帰ることを目指すと発表した。2020年ごろには同国初となる火星探査を予定している。

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