ロシア宇宙船、ISSとのドッキング失敗 初のヒト型ロボット搭載
(CNN) ロシアの宇宙開発機関「ロスコスモス」は25日までに、人工知能(AI)を搭載したヒト型ロボット「ヒョードル」を乗せた宇宙船による国際宇宙ステーション(ISS)との結合が失敗したと発表した。
無人の宇宙船「ソユーズ」は22日、カザフスタンの宇宙基地から打ち上げられ、24日に結合を試みていた。ロスコスモスは26日に再度挑戦するとした。
ソユーズは現在、ISSから離れた場所に位置している。結合に失敗したもののISSに滞在する宇宙飛行士やステーション本体の安全性に問題はないとも報告した。
ロシアのタス通信は、結合の失敗はISSの誘導システムの機器に問題が生じたのが原因の可能性があると報じた。
ロシアがヒト型ロボットを宇宙に送ったのは今回が初めて。ヒョードルがISS内でこなす作業内容は23日段階では厳重な機密扱いとなっていた。
ヒョードルはISSに約2週間いる予定で、宇宙飛行士6人と共に実験作業などに従事する。9月の第1週には地球に戻る計画。
ISSに滞在中の宇宙飛行士はロシア人2人、米国人3人にイタリア人が1人。
ヒョードルが乗った宇宙船打ち上げの映像では、右手にロシア国旗を握りしめて狭い座席に押し込められたような姿も公開されていた。
ヒョードルはソユーズの改良作業にこれまで使われ、その重要な役目は終えたとの見方もある。
ISSにロボットが導入されるのは今回が初めてではない。2011年には航空宇宙局(NASA)が開発した足なしのヒト型ロボットがISSに送られたこともある。また、ロボット機能を持つ装置が接近する物体をアームで捕獲することなどにも使われている。