ネス湖の怪獣、正体は巨大ウナギ? 研究チーム
(CNN) ニュージーランド・オタゴ大学などの研究チームは5日、英スコットランドのネス湖で目撃情報が相次いだ怪獣ネッシーについて、正体は巨大ウナギの可能性があるとの調査結果を発表した。
オタゴ大学のニール・ゲメル教授によると、ネス湖から採取したDNAサンプルを調べたところ、「ウナギのDNAが大量に存在する」ことが判明したという。
研究チームは2018年6月、ネス湖の生物多様性に関する調査を開始。生息生物を特定するため、さまざまな場所や水深から250のサンプルを採取した。
その結果、3000種類の生物がいるとわかったが、「大半は非常に小さく、目に見えない」(ゲメル氏)という。
ネッシーを巡っては、1934年に撮影された写真は後におもちゃの潜水艦との証言が出たものの、他にも竜や海の恐竜、巨大ナマズなど、様々な説が飛び交ってきた。
新たなデータから、こうした説の一部は否定されたと言えそうだ。
爬虫(はちゅう)類の一種「首長竜」との説について、ゲメル氏は「我々のサンプルの中に爬虫類のDNAシーケンスの証拠は全くない」と指摘。ナマズ説についても、「ネス湖に巨大なナマズが生息している可能性はあるが、我々の調査では検知できなかった」と明らかにした。
しかしウナギ説の場合、大量のDNAが見つかったことから、「依然としてあり得る」という。
ただ、ゲメル氏は「我々が検出したDNAが巨大ウナギのものなのか、単に大量の小型ウナギのものなのかは分かっていない」とも言い添えた。ウナギは通常、体長約1.2~1.8メートルまで成長し、一部でははるかに巨大な個体の目撃例もあるという。
一方、証拠がないからといって存在しない証明には必ずしもならないとも述べ、「ネス湖にモンスターがいる可能性はある」とネッシー信者に一縷の望みを残した。