9歳の神童ローラン君、大学の学士課程は修了せず 卒業時期めぐり対立
(CNN) 9歳でオランダのアイントホーフェン工科大学(TUE)を卒業するはずだったベルギーの天才児、ローラン・シモンズ君が、卒業時期をめぐる対立のために、同大への通学を打ち切ったことがわかった。
ローラン君は11月、同大の電子工学の学士課程を12月で修了する予定だと伝えられ、世界の注目を浴びていた。
しかし同大とローラン君の一家が卒業の時期をめぐって対立し、ローラン君は卒業しないまま、同大の学士課程を打ち切ることになった。
アイントホーフェン工科大によると、まだ試験が終わっていないという理由で、ローラン君の卒業は12月ではなく、来年半ばをめどとするよう勧めていた。
しかし同大によれば、父親のアレクサンダーさんは「息子に9歳で学位を取得させたいという希望を繰り返し表明していた」という。その場合、通常は3年かかる学士課程を10カ月以内に修了する必要があった。
一方、アレクサンダーさんはCNNの取材に対し、それまでは何の問題もなく、期間を短縮して卒業できるはずだったと反論している。
一家は最終的に、アイントホーフェン工科大をやめさせることにしたとアレクサンダーさんは説明。ローラン君は米国の大学から博士課程の誘いを受けており、2つの大学を行き来することはできないと判断したといい、「もしもこれを逃したら、再びそのチャンスがあるかどうかは分からない」と強調する。
アイントホーフェン工科大が卒業を先延ばしにしたのは、ローラン君を別の大学の博士課程に進学させるという一家の決断と関係があるとアレクサンダーさんは推測し、「ローランは彼らの持ち物ではない」と訴えている。
一方、大学側は、生徒を引き留めようとしたことは一度もないと説明。新しいタイムテーブルが受け入れられなかったのは残念だとしながらも、「条件が現実的である限り学業再開の道は開かれている」とも述べた。