巨大小惑星が来週地球に最接近、まるでマスク着用? レーダー画像
(CNN) 直径約1.9キロの小惑星が来週、地球に最接近する。米自治領プエルトリコにあるアレシボ天文台のドップラーレーダーの画像には、まるでマスクを付けたような小惑星の姿が写っている。
小惑星は「52768(1998OR2)」という名称で、1998年に発見された。
今月29日には、時速約3万1000キロで地球から約630万キロの距離を通過する見通し。これは地球から月までの距離の16倍に当たる。
発見当時、米航空宇宙局(NASA)は小惑星の規模について、もし地球に衝突すれば「世界全体に影響が及ぶほど巨大」と説明していた。今回地球に衝突する恐れはない。
アレシボ天文台の研究者は声明で、「1998OR2の片方の端には丘や尾根などの小規模な地形が見られ、科学的観点から魅力的だ」と説明。「ただ、誰もが新型コロナウイルス感染症のことを考えている時期なので、まるで1998OR2が忘れずにマスクを着用しているように見える」と述べた。
NASAの地球近傍天体研究センターによると、地球接近の予定時刻は米東部時間の4月29日午前5時56分。同センターは地球に衝突する可能性のある地球近傍天体の追跡を行っている。
アレシボ天文台は米国立科学財団の施設で、セントラルフロリダ大学が運用する。
研究者らはマスクを着用して観測を続けている/Arecibo Observatory
天文台の研究者はパンデミック(世界的な大流行)のさなかにあっても、地球防衛のための観測を継続。「ソーシャル・ディスタンシング(社会的距離の確保)」の措置に従って研究者やレーダー運用者の数を限定し、観測中もマスクを着用している。