ジョギング中に拘束された黒人男性、釈放後に採用の申し出 米
(CNN) 米フロリダ州デルトナの住宅地で先月、ジョギング中の黒人男性が強盗犯の特徴に一致するとの理由で一時拘束された。人違いと判明して釈放された後、郡保安局のポストに採用するとの申し出を受けたという。
ジョセフ・グリフィンさん(28)は先月27日、ジョギング中に警官に呼び止められた。警察はこの時、近くにある民家の物置から草刈り機が盗まれた事件で容疑者の行方を追っていた。
警官が装着していたボディーカメラの映像には、別の警官がグリフィンさんに「強盗事件があった。あなたは特徴に合っている」と声を掛け、車から降りる様子が映っている。
グリフィンさんは驚いた様子で「本当ですか」と答え、身分証明書を取り出した。警官はグリフィンさんの服装が容疑者に一致すると指摘し、「黒人男性だった。あなた犯人だとは言っていないが」と告げた。
警官がその場から離れて無線で連絡を取っている間に、グリフィンさんはフェイスブック上でライブ配信を始めた。警官は上官からの指示だとしてグリフィンさんに手錠をかけた。
グリフィンさんはその後、事件に関与していないことが分かって釈放された。警察は最終的に、拘束は間違いだったことを認めた。
保安局長はCNNとのインタビューで、警官らのプロ意識とグリフィンさんの対応は完璧だったと指摘。グリフィンさんがかつて軍警察に所属していたことを知り、来月初めから始まる職員研修の講師を依頼したという。
グリフィンさんは驚きながらも同意した。保安局長は同局に40ほどある空きポストへの採用も申し出たが、グリフィンさんは医療分野の仕事に就いているとの理由で断ったという。