米NASAの月着陸船建造、スペースXが約3100億円で受注
米テキサス州オースティン(CNN Business) 米スペースXが、米航空宇宙局(NASA)の月面着陸船の建造を28億9000万ドル(約3100億円)で受注したことがわかった。NASAは今回の着陸船でおよそ50年ぶりに宇宙飛行士を月面に送り届けることになる。
NASAは有人の月探査を目指す「アルテミス計画」を進めている。今回の契約はイーロン・マスク氏率いるスペースXにとって大きな信任投票となった。
一方で、ジェフ・ベゾス氏率いるブルー・オリジンにとっては打撃となった。ブルー・オリジンは防衛大手のノースロップ・グラマンやロッキード・マーチンと組んで提案を行っていた。そのほか、米アラバマ州に拠点を置くダイネティクスも参加していたが、最終的にはスペースXが契約を獲得した。
NASAは有人の月探査を目指す「アルテミス計画」を進めている/NASA
スペースXが今回契約を獲得した宇宙船はテキサス州で開発が進められている。「スターシップ」と名付けられた宇宙船は、マスク氏の個人的な目標である火星への人類の到達でも重要な役割を果たす見通し。初期のスターシップの試験飛行はこれまでのところすべて爆発して終える結果となっているものの、スペースXは新しい試作機を急ピッチで建造している。