ブルー・オリジン宇宙船、82歳女性が搭乗 60年前に宇宙飛行士の訓練
ニューヨーク(CNN Business) 半世紀以上前に米航空宇宙局(NASA)の有人宇宙飛行計画に参加するための訓練を受けながら、宇宙へ行く機会を与えられなかった82歳の女性が、20日に初飛行を予定している有人宇宙船「ニューシェパード」に搭乗する。同船を運航するブルー・オリジンが1日に発表した。
同船の4人目の搭乗者に選ばれたのはウォリー・ファンクさん(82)。米アマゾン・ドット・コムのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)と弟のマーク・ベゾスさん、およびオークションで2800万ドル(約31億円)あまりを支払った人物(氏名は未発表)とともに、ニューシェパードに搭乗して宇宙へ出発する。
ベゾスCEOはインスタグラムへの投稿で、「名誉ゲスト」としてファンクさんの搭乗を発表。ファンクさんは興奮した様子で喜びの声を上げていた。
ファンクさんは1961年、女性宇宙飛行士の訓練を行う民間のプロフラム「マーキュリー13」の一員に志願した。同プログラムはNASAの有人宇宙飛行計画「マーキュリー計画」への参加を目的としており、参加した13人の女性は、NASAが同計画のために選んだ男性7人と同じ訓練やテストを受けた。
本人によると、ファンクさんは最年少で同プログラムを卒業し、「どの男性よりもうまく、早く完了した」と告げられたという。
マーキュリー13のテストとして感覚遮断タンクの中で過ごした時間は10時間35分に上り、有名宇宙飛行士だったジョン・グレンさんの記録を上回った。