アルテミス計画、ロケット打ち上げを再延期 数週間先送りに
米フロリダ州ケネディ宇宙センター(CNN) 米航空宇宙局(NASA)は米東部時間3日午後に予定していた月探査計画「アルテミス」のロケット打ち上げを延期した。延期は8月29日に続いて2度目。
燃料を注入する作業で午前7時すぎに液体水素の漏れが見つかり、打ち上げ目標の時間が始まる3時間前の同11時すぎに中止の決定が下された。
打ち上げには6日までの期間を設定していたが、NASAの担当者は「目指していた段階にない」として、期間内の実施を断念したことを明らかにした。
新たな日程は週明けに決定するが、少なくとも数週間は先送りになる見通しだ。
フロリダ州のケネディ宇宙センターの発射台に設置されたロケットと宇宙船「オリオン」は、いったん組み立て棟へ戻される可能性が高い。
NASAのネルソン長官は安全第一の姿勢を強調し、2度にわたる延期のコストは打ち上げが失敗した場合よりはるかに低いと指摘。アルテミス計画全体に遅れが生じることもないと説明した。
打ち上げは当初29日に予定されていたが、発射前にエンジンを冷却するシステムの不具合や、燃料注入時に起きた複数の漏れにより延期されていた。3日にはこれとは別の漏れが見つかり、チームがいくつかの処置を試みたが再発を繰り返したという。