シベリア永久凍土で凍結、4万6000年前の線虫の蘇生に成功

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線虫は約4万6000年の間解凍することがなかった/Alexei V. Tchesunov and Anastasia Shatilovich/Institute of Physicochemical and Biological Problems in Soil Science RAS

線虫は約4万6000年の間解凍することがなかった/Alexei V. Tchesunov and Anastasia Shatilovich/Institute of Physicochemical and Biological Problems in Soil Science RAS

(CNN) ドイツやロシアの研究チームはこのほど、約4万6000年前にシベリアで凍結した線虫を蘇生させることに成功したと明らかにした。4万6000年前といえば、ケナガマンモスやサーベルタイガー、巨大ヘラジカが地球上をうろついていた時代だ。

この線虫はこれまで知られていなかった種。今回の研究に関わった独マックスプランク分子細胞生物学遺伝学研究所の名誉教授によれば、線虫は「クリプトビオシス」と呼ばれる休眠状態にあり、シベリアの永久凍土の地下40メートルで生き延びていたという。

クリプトビオシス状態の生物は水や酸素が全くない環境に耐えることができ、高温や凍結、極端に塩分濃度が高い状態にも耐えられる。この間、生物は「死と生の間」にいるような状態で、代謝率は検出不可能な水準まで低下するという。

名誉教授は「生命を停止させ、また最初から始めることができる。これは大きな発見だ」と指摘。以前にこの状態から復活させた生物が生存していた期間は数千年ではなく、数十年だったとも言い添えた。

ロシア土壌科学物理化学生物問題研究所の研究チームは5年前、シベリアの永久凍土で2種類の線虫を発見した。

研究チームの一人がこのうち2匹に研究所内で水を加えたところ、復活させることに成功した。その後、さらなる分析のため、ドイツの実験室に約100匹を持って行った。

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