崩壊に向かうアマゾン熱帯雨林、2050年にも重大な転換点 新研究
著者らによると、水ストレスがアマゾンに混乱をもたらす共通要因だという。水ストレスとは、人間や生態系の水需要に対する不足を意味する。
地球温暖化が水ストレスの影響に拍車をかけている。温暖化を受けてアマゾンの気候はより乾燥し、温度も上昇している。こうした状況は樹木の水ストレスを高める。とりわけ干ばつへの抵抗力が弱い北西部ではそうだ。重大な水ストレスに突然さらされれば、大規模な生物の死を引き起こしかねないと研究は警鐘を鳴らす。
そのような転換点に到達した場合、アマゾンの複数の地域は居住が不可能になる恐れがある。耐えがたい高温に加え、先住民や地域共同体が生活していくための資源が不足するからだと研究は指摘する。
研究では森林伐採の終了や森林再生の促進、保護地域の拡大などを推奨している。また国際的に協力し、温室効果ガスを削減する必要性も強調。アマゾン地域の国々が連携して森林再生を進める重要性も訴えた。