加速する南極の緑化、宇宙から衛星画像で確認 英研究
化石燃料の使用によって地球の温暖化が続けば南極も温められ、これらの緑化は加速する一方となる公算が大きいと、科学者らは予測する。
半島が緑化すればするほど土壌の形成が進み、外来種がより好む環境となる。それは土着の野生生物に脅威をもたらす恐れがある。
ローランド氏によれば、外来の種や胞子、植物の断片が観光客や研究者の靴もしくは装備に付着して南極に到達する可能性がある。渡り鳥や風が運んでくる場合もあり、リスクは明白だという。
緑化により、南極半島が太陽放射を宇宙に跳ね返す能力も減少しかねない。地表の色が暗くなれば、より多くの熱を吸収するようになるからだ。
このような影響はあくまでも局地的なものとなる公算が大きいが、気候が温暖化し続ける中で植生の拡大には拍車がかかる可能性がある。論文著者の一人であり、ハートフォードシャー大学でリモートセンシングと地理学を研究する上級講師、オリー・バートレット氏はそう指摘した。
「象徴的な景色が、永久に変わってしまうかもしれない」(バートレット氏)