米ブルーオリジン、従業員1000人超を解雇へ
(CNN) 米アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏が率いる宇宙企業ブルーオリジンが、従業員全体の約10%に相当する1000人を一時解雇する計画を明らかにした。同社は約1カ月前、初の軌道ロケット「ニューグレン」の打ち上げに成功していた。
CNNが入手した従業員宛の13日付けの電子メールで、ブルーオリジンのデービッド・リンプ最高経営責任者(CEO)は今回の雇用削減で影響を受ける部門として、「エンジニアリング(研究開発)、プログラム及びプロジェクト管理の一部の職位」と説明。経営陣の層も縮小されるとした。
電子メールによれば、こうした措置はブルーオリジンが年次の業務計画を完成する過程で講じられたもの。計画はロケットの製造拡大や、打ち上げペースの加速を強調する内容となっている。
ニューグレンは人工衛星を宇宙空間に打ち上げる性能を持つ強力なロケット。先月の打ち上げでは搭載する多用途宇宙輸送機の実証機「ブルーリング・パスファインダー」が計画通り軌道上へ運ばれた。
ブルーオリジンはさらに、打ち上げ後に切り離された1段目のブースターを再使用するため、海上の回収船に着地させることを目指していたが、これは成功しなかった。
同社はロケット「ニューシェパード」も定期的に打ち上げている。ニューシェパードは料金を支払った顧客を乗せ、準軌道に達するまでの10分間の宇宙旅行を提供するように設計されている。
従業員に充てた声明で、リンプ氏は今回の一時解雇と自社の特定のプロジェクトとを結びつけることはしなかった。一方でここ2~3年は、従業員の拡大が必要とされる以上のペースで進んでいたとの見方を示した。