米アカデミー賞、作品賞はベン・アフレック監督の「アルゴ」
(CNN) 第85回アカデミー賞授賞式が24日、米ロサンゼルスのドルビーシアターで行われ、作品賞はベン・アフレック監督の「アルゴ」が受賞した。「アルゴ」は、イスラム革命後のイランで発生した米大使館占拠事件での人質救出作戦を描いた。同作品は脚色賞、編集賞も含め3部門を獲得した。
受賞を受けて登壇したアフレック監督は、興奮した様子で「ここに戻ることが出来るとは思わなかった」と発言。15年前に脚本賞を獲得してからを振り返って「人生で問題なのはどう打ちのめされたかがではない。はい上がってくることが重要だ」と語った。アフレック氏は「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」(1997年)で脚本賞を受賞している。
主演女優賞は「世界にひとつのプレイブック」のジェニファー・ローレンスが受賞。嵐のような拍手の中壇上に立ったローレンスは「アカデミー賞に感謝したい」と述べた後、同賞に史上最年長でノミネートされ、同日86歳の誕生日を迎えたエマニュエル・リバに「お誕生日おめでとう!」と祝福の言葉をかけた。
主演男優賞は「リンカーン」のダニエル・デイ・ルイスが受賞した。デイ・ルイスは史上初の同賞3度目の受賞。プレゼンターで昨年「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」で主演女優賞を獲得したメリル・ストリープを見ながら、「本当は自分がサッチャーを演じ、メリルがリンカーンをやるはずだった。今度はそのバージョンも見てみたい」と笑いながら語った。「リンカーン」は美術賞も獲得し、2部門での受賞となった。
アン・リー監督の「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」は、監督賞、作曲賞、視覚効果賞、撮影賞の4部門で受賞し最多。リー監督は、映画製作に従事した3000人の関係者や、一部撮影を行った台湾に向けて謝意を表した。