ボリショイ監督襲撃事件、上級ソリストら3人に有罪判決
(CNN) ロシアのボリショイ・バレエ団の芸術監督セルゲイ・フィーリン氏が顔に酸をかけられて重傷を負った事件で、モスクワの裁判所は3日、襲撃の首謀者とされる上級ソリストや実行犯ら3人に懲役4~10年の有罪判決を言い渡した。
法廷内にいたロシア国営RAPSI通信の記者によると、上級ソリストのパーベル・ドミトリチェンコ被告は懲役6年、実行犯の男は同10年、逃走時に車を運転した男は同4年の刑を言い渡された。検察はドミトリチェンコ被告に対し、禁固9年を求刑していた。
フィーリン氏は今年1月、帰宅途中にモスクワ市内の路上で襲われた。顔に酸をかけられて失明の危機に陥り、ドイツで治療を受けてきた。
ドミトリチェンコ被告は裁判で、フィーリン氏の配役が不満だったため襲撃をたくらんだが、想定していたのは殴りつけるなどの手段だったと主張。実行犯の男も、酸を使ったのは自分の案で、同被告には伝えていなかったと述べた。
ボリショイ・バレエ団からは多くのダンサーが、同被告の減刑を求める嘆願書に署名していた。