全豪オープン制覇の李娜 シャラポワ超えは目前か
それに比べると、「李娜ブランド」はまだ新しく局地的な現象にとどまっており、極東から世界に波及するかどうかは今後次第だという。
李娜の株が急上昇したのは、11年の全仏オープン女子シングルスでアジア人初のグランドスラムを達成した時のこと。サムスン電子やナイキ、メルセデス・ベンツといった大企業がスポンサーとして名乗りをあげた。去年のフォーブス長者番付によると、こうしたスポンサー資金の後押しもあり、総額1820万ドルの収入となっている。
とはいえ、近年の道のりは決して平坦(へいたん)ではなかった。もともと、李娜は率直な言動で物議をかもし、中国メディアの批判を浴びることも多い。
去年の全仏オープン2回戦で敗退しメディアの集中砲火を受けた際には、2度目の引退も考えた。さらに去年の全豪オープン決勝では試合中に負傷する不運にも見舞われ、惜しくも優勝を逃している。
こうした激しい浮き沈みの末に達成した2度目のグランドスラム。アイゼンバッド氏は、今回の優勝には、金銭以上の価値があるという。同氏は「彼女はすでに裕福で、新しい契約の話も確実に舞い込んでくるだろう。だだ、今回の勝利で重要なのは、後世に残る名誉の方だ」と話した。