「かみつき」被害のキエッリーニ、スアレスに同情
(CNN) イタリアのDFキエッリーニ選手は27日、自身の公式サイト上で、24日の試合中に同選手にかみついたとされるウルグアイのFWスアレス選手に対して国際サッカー連盟(FIFA)が下した4カ月間の謹慎処分は「重すぎる」との考えを示した。
キエッリーニ選手は「ピッチ上で起きた事件に関して、(処分が下されたことへの)満足感や、スアレスに対する復讐心や怒りは全くない。もう終わったことだ」と述べ、「今あるのは(試合でウルグアイに1-0で敗れたことへの)怒りと失望だけだ」と付け加えた。
しかし、FIFAのジェローム・ヴァルケ事務局長は記者会見でスアレス選手に対する処分を支持。その上で「(スアレス選手は)かみつき行為を止める方法を模索すべきだ」と述べ、「彼は治療を受けるべき。悪質な行為であることは明白だ」と厳しい言葉を述べた。
スアレス選手は、代表戦9試合の出場停止のほかに、向こう4カ月間サッカーに関するあらゆる活動を禁止されており、10月末までチームメートと合流できない。
キエッリーニ選手は「このような処分は、選手とチームを疎遠にしてしまうので、少なくとも(スアレス選手が)試合中にチームメートの近くにいることは許可してあげてほしい」と述べ、さらに「今心配なのはスアレスと彼の家族のことだ。今後彼らは大変つらい時期を過ごすことになるだろう」と付け加えた。
今回の処分を受け、スアレス選手の個人的スポンサーであるオンラインゲームサイト「888poker」が同選手との契約打ち切りを発表するなど、波紋が広がっている。ウルグアイのサッカー協会は26日、スアレス選手に対する処分が重すぎるとして提訴する意向を明らかにした。