米政権暴露本、前倒しで5日発売 「中身嘘だらけ」とトランプ氏
ニューヨーク(CNNMoney) トランプ米政権の内幕を描いたとされる暴露本をめぐり、同書を出版するヘンリー・ホルト社の広報担当者は4日、CNNに対して、発売日を当初の9日から5日の東部時間午前9時に前倒しすると明らかにした。
問題の書籍は、マイケル・ウルフ氏が執筆した「Fire and Fury: Inside the Trump White House(仮訳:炎と怒り、トランプホワイトハウスの内部)」。トランプ大統領の弁護士は4日朝、ウルフ氏とヘンリー・ホルト社に送った書簡の中で、同書からの抜粋部について、大統領に関する「誤った、もしくは根拠のない意見」が含まれていると主張。名誉毀損(きそん)などの訴えを起こす可能性を示唆したうえで、出版の差し止めなどを求めていた。
ヘンリー・ホルト社の広報担当者は発売の前倒しを決めた理由として「かつてない規模の需要」を挙げた。発表の時点で、各書店には発売前倒しの通知がすでに届いていた。
著者のウルフ氏は、発売が早まったことを歓迎するコメントをツイッターに投稿。「明日にでも本書を購入できる(そして読める)。ありがとう大統領」とつづった。
一方トランプ氏は4日、ツイッターでウルフ氏の著書について「うそだらけ。虚偽に満ちた内容で、実際には存在しない情報源にもとづいている」と酷評。「いんちき本の著者はホワイトハウス出入り禁止にした」と述べ、本書のためにウルフ氏の取材に応じたことはないと強調した。