ポール・サイモン、ツアー引退を発表 次が最後に
(CNN) 往年の人気デュオ「サイモン&ガーファンクル」のメンバーとして活躍したシンガーソングライターのポール・サイモンさん(76)が5日、北米と欧州を巡る次のツアーを最後に、ツアー活動から引退すると発表した。
「私は以前から、自分のパフォーマンスのキャリアを自然な形で終わらせる時が来たら、どんな気持ちになるだろうと考えることがあった」。サイモンさんは、インターネットに掲載したメッセージでそう記した。
「今、それが分かった。やや落ち着かない気持ちと、一種の爽快感、そしてある種の安堵(あんど)を感じている」
引退の理由としては、ツアーのために妻や家族と過ごす時間が減ることで「演奏の喜びがそがれる」と説明し、親友だったリードギタリストのバンサン・ヌギニさんが亡くなったことも一因になったと打ち明けた。
それでも一切のコンサートをやめてしまうわけではなく、今後は折に触れてライブ公演を開くとしている。収益は「各種の慈善団体、とりわけ地球を救うことを目的とする団体に寄付する」意向だという。
最後のツアーは5月16日にカナダのバンクーバーから始まり、7月15日の英ロンドン公演で締めくくる。
サイモンさんは60~70年代にかけて「サウンド・オブ・サイレンス」「明日に架ける橋」などのヒット曲を送り出し、シングル14本が米国でトップ10に入った。グラミー賞は16回受賞、ソロ活動とサイモン&ガーファンクルでの活動が認められてロックの殿堂入りは2度果たしている。