17歳の柔道家、阿部詩選手 東京五輪の期待の星
(CNN) 東京五輪に向けて期待がかかる女子柔道52キロ級の阿部詩(うた)選手に、CNNがこのほどインタビューした。まだ17歳の女子高生だが、すでに国内外の大会で連続優勝を果たし、今年9月の世界選手権でも金メダルを狙う。
阿部選手は兵庫県出身。「柔道は5歳から始めて、始めた時から好きでした」と語る。後戻りすることなく前へ進み、いつも攻める柔道をするよう心掛けている。
20歳の兄、阿部一二三選手は男子66キロ級の世界チャンピオン。幼い頃からその姿を見て育った。兄の存在は「常に頭にある」という。
普段は控えめな物腰だが、畳の上では一転して強い存在感を放つ。昨年2月には初のシニア国際大会となったデュッセルドルフでのグランプリ(GP)を堂々と制し、国際柔道連盟主催のワールドツアーで史上最年少での優勝を果たした。
この快挙はほんの始まりにすぎなかった。阿部兄妹は昨年12月のグランドスラム東京大会でそろって優勝。一二三選手はこれまでも多くの優勝経験はあったが、決勝前に妹の勝利を見届け、兄として自分も負けられないとばかりに奮起したという。
子どもの頃に兄とけんかしたことはあるか、と質問すると、阿部選手は「畳の上で長い時間を過ごしました」とほほ笑んだ。すでにメディアへの対応をよく心得ているようだ。