米劇作家ニール・サイモンさん死去、91歳 ピュリツァー賞受賞
(CNN) 米劇作家のニール・サイモンさんが26日、肺炎の合併症のため、ニューヨーク市内の病院で死去した。91歳だった。「おかしな二人」「裸足で散歩」「サンシャイン・ボーイズ」「思い出のブライトン・ビーチ」などの名作喜劇を生み出し、米史上有数の成功を収めた作家だった。
サイモンさんは60年以上にわたって米国のエンターテインメント業界を支え続けた。ブロードウェイの舞台から映画、時にはテレビ番組に至るまで、サイモンさんの作品が上演されていなかった時期はほとんどなく、1960年代後半にはブロードウェイで同時に4作品が上演されていたこともある。手がけた戯曲の数は30本を超えた。
トニー賞には16回ノミネートされ、演劇作品賞を3回にわたって受賞。アカデミー賞に4回ノミネートされたほか、マーク・トウェイン賞など数々の賞を受賞し、1991年の「ロスト・イン・ヨンカーズ」はピュリツァー賞を受賞した。ニューヨークのブロードウェイには「ニール・サイモン劇場」もある。
1927年7月、ニューヨーク市ブロンクス地区生まれ。兄のダニーさんと共に第2次世界大戦中から喜劇の脚本を手がけ、1950年、テレビ番組「ユア・ショー・オブ・ショーズ」の脚本スタッフの一員として採用される。
1961年にはブロードウェイへのデビュー作「カム・ブロー・ユアホーン」が大ヒット。初日には観客の1人が笑いすぎて死亡したとまで伝えられた。
「リトル・ミー」「裸足で散歩」など映画化された作品も数多く、「裸足で散歩」はロバート・レッドフォードさんの映画俳優としての出世作となった。