ハーフマラソン大会で大量不正発覚、258人に出場停止処分 中国
香港(CNN) 中国で先ごろ開催されたハーフマラソン大会で、参加した258人の選手が不正行為をはたらいたとして失格処分を受けていたことが30日までに分かった。コースをショートカットしたり、レース途中から同じゼッケンをつけた別人に代走させたりしていたという。
国営新華社通信が報じた。
大量の不正行為が発覚したのは25日に深センで行われた大会。推計で約1万6000人が参加した。中国では今年だけで1000を超えるマラソン大会が開催されている。
深センのマラソンでの不正発覚を受け、運営関係者は「レース中に違反行為が相次いだのは大変遺憾だ。マラソンはただの運動ではなく、人生にもたとえられる。すべてのランナーは自分自身に対する責任を有する」と述べた。
レース中の様子をとらえた路上のカメラの映像には、一部の選手がコース外の芝地を臆面もなく横切って、走行距離を最大3キロ短縮する姿が映っている。新華社によると、同じ番号のゼッケンをつけた2人のランナーが写った画像も複数存在するという。
同じゼッケンを用意するなどして別人を走らせた選手らに対しては、同大会からの永久追放処分が下った。その他の237人には、2年間の出場停止処分が言い渡された。
通常、世界各国のマラソン大会でみられる不正行為は、1人か2人の選手が個人レベルでショートカットやタイムのごまかしなどを行う程度にとどまる。人民日報はソーシャルメディアへの投稿で、選手らに対し「どうかマラソンという競技に敬意を払ってほしい。スポーツの精神を尊重してほしい」と呼びかけた。