脚切断されかけたトライアスロン選手、東京パラリンピック出場の夢に挑む

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ライフセービングに打ち込むことで、アルコールと薬物の危険を乗り越えたという/Top Photo

ライフセービングに打ち込むことで、アルコールと薬物の危険を乗り越えたという/Top Photo

貧しい生い立ち

南アフリカのンドウェドウェという農村に住む牛飼いの家庭で育ったグワラさんは、広大な荒地で、牛や学校の友人たちを追いかけながら走り方を学んだ。また自称「反逆者」のグワラさんは、谷を流れる遊泳禁止の川でよく泳いだという。小学校時代には、自ら徒競走を主催した。

しかし、大学に通うために隣町のチェスタービルに引っ越して間もなく、不良グループと付き合うようになり、薬物やアルコールに手を染めた。

その後、大学を中退し、肝不全を発症した。当時22歳だったグワラさんは、30歳まで生きたければ生活を一変させる必要があったという。

何をしていいか分からず途方に暮れている時、1人の友人がグワラさんに、ライフセーバーになるための試験を受けるよう勧めた。グワラさんは泳げる上に、ライフセーバーになれば健康的な生活が送れるという考えからだ。

グワラさんは、2週間に及ぶプールでの過酷な試験に合格し、晴れてライフセーバーとなった。しかし、当初ライフセーバーの収入だけでは生活できず、工場でアルバイトをした。グワラさんは、毎日走って工場に通った。自分が速く走れるのは、工場まで走って通ったおかげだとグワラさんは言う。

南アフリカ東部ダーバンのマリン・サーフ・ライフセービング・クラブに入会したグワラさんは、南アフリカ・ライフセービング・チャンピオンシップなど、ビーチで行われるスイムラン(水泳と走りの競技)に参加し始めた。自分は水泳と走りが得意と気付いたグワラさんは、それならいっそ自転車も加えてトライアスロンに挑戦しようと考えた。

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