元五輪競泳メダリスト、溺れる遊泳客救助 伊
(CNN) 地中海に浮かぶイタリア・サルデーニャ島で遊泳中の男性が溺れかかっていた際、近くで泳いでいた五輪競泳男子の元メダリストが急きょ向かい、無事に助け出す一幕がこのほどあった。
この元メダリストはフィリッポ・マニーニさん。「しなければいけなかったことをしただけ」と謙遜した。
競泳界からは2017年に引退したが、五輪で銅メダルを獲得した他、05、07両年の世界水泳選手権の100メートル自由形で優勝した経歴を持つ。
同島で休暇中だった新聞社幹部はCNNの取材に、溺れかかっていた男性は強風に流されていた白鳥の形の浮き輪を追い掛けているうちに災難に遭遇したと証言。
男性の友人が緊急事態に気付いて助けが必要と判断し、海岸を監視していた水難救助隊員の注意を集めるため叫び始めたという。隊員はその後、救助ボートの出動準備を急いでいた。
しかし、遊泳していたマニーニさんが男性に近い所にいたため即座に泳ぎ着き、救助隊員が到着するまで男性の頭部を海面上に保つよう支え続けてもいた。マニーニさんによると、男性はおびえた表情を見せて海水も飲んでおり、話すことも出来なかったという。
この後、男性を他の遊泳客が使っていたマットレス上に押し上げ、救助隊員らと共にマットレスを海岸へ引き上げるなどしていた。男性は手当てを受け、病院にも運ばれたが、後で退院した。