ツール・ド・フランス、開幕を8月に延期 新型コロナ感染拡大で
(CNN) 世界最高峰の自転車ロードレース「ツール・ド・フランス」が、当初のスケジュールより2カ月ほど遅い8月から9月にかけて行われる見通しであることが16日までに分かった。競技の統括団体が明らかにした。これに先駆けフランス政府は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う大人数での集会の禁止といった措置の期間延長を発表していた。
フランスで毎年開催されるツール・ド・フランスは同国の文化と社会に根付いた一大スポーツイベントで、数百万人のファンがコースの沿道に列をなし、選手たちに声援を送る。
大会は当初、6月27日から7月19日までの日程で開催される予定だった。しかし、マクロン大統領が今月13日、新型コロナ対策に関するフランス国内での種々の制限を7月半ばまで延長すると発表したため、日程の見直しを余儀なくされていた。
新たに設定された大会日程は8月29日から9月20日までとなっている。
国際自転車競技連合(UCI)は15日、ウェブサイト上の声明で、「同大会が自転車産業の中心的な位置を占め、大きな露出の機会となることを考慮すると、可能な限り良好なコンディションで開催するのが必要不可欠だと判断した」と述べた。
今年のレースは南部のニースをスタート地点とする予定。当初の計画ではそこから国内各地のコースをめぐった後、パリのシャンゼリゼ通りのゴールを目指すことになっている。
フランスでは現在、都市の封鎖措置が実施されている。最新のデータによる新型コロナウイルスの感染者数は少なくとも13万253人で、死者は1万5729人。