国境なき記者団、フランスでフェイスブックを訴え 有害情報めぐり
ロンドン(CNN Business) 米交流サイト大手フェイスブックが自社の規約に反し、ユーザーに安全な環境を提供していないとして、国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」(本部・パリ)が22日、フランスで訴えを起こした。
国際なき記者団は、フェイスブックが安全で誤りのない環境の提供に努めると約束しているにもかかわらず、誤情報や脅迫的なコンテンツの拡散を容認し、消費者を欺いていると主張する。
他国でも同様の訴えを起こすことを検討しているが、最初の国としてフランスを選んだ。同国には消費者を欺く行為を禁止し、違反した企業に年商の最大10%相当の支払いを命じる法律があるためだという。
主張の裏付けとして、フェイスブックの元従業員の発言、フランス国内のジャーナリストらに向けられたヘイトスピーチ(憎悪表現)や脅迫の報告、専門機関による事実検証の結果、拡散した誤情報の例などを提示している。
フェイスブック側は23日、有害なコンテンツは徹底的に排除する方針を取ってきたとする声明を発表。インターネット上から誤情報やヘイトスピーチを完全に排除することは不可能だとしたうえで、できる限りの対策を講じていると強調した。
米議会では25日、1月の連邦議会議事堂乱入事件でフェイスブックが果たした役割をめぐり、ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が公聴会に臨むことになっている。