「ブラック・ウィドウ」、興収88億円 コロナ禍の北米初週で最多
ニューヨーク(CNN Business) 米マーベルの新作映画「ブラック・ウィドウ」が今週末に北米市場で公開され、興行収入は推計8000万ドル(約88億円)となったことがわかった。新型コロナウイルス感染症が流行して以降の興行収入としては最大規模となった。
スカーレット・ヨハンソン主演の同作品は、ウォルト・ディズニーの配信サービス「ディズニープラス」でもヒットした。
ディズニーによれば、ブラック・ウィドウは、ディズニープラスの「プレミアアクセス」経由で世界で6000万ドルを売り上げた。プレミアアクセスはディズニープラスの会員が29.99ドルの追加料金で利用できるサービス。ディズニープラスの会員数は1億人を超えている。
ディズニーによれば、ブラック・ウィドウは配信と劇場での上映を合わせて、今週末に全世界で2億1500万ドル超を売り上げた。
マーベル作品の興行収入が好調だとの報道は驚くようなことではない。マーベルはハリウッドでも最も成功を収めたブランドのひとつで、2008年以降、全世界で220億ドルの興収をあげている。
しかし、ブラック・ウィドウの劇場と配信の売り上げの合計額は、双方の同時公開という点で注目に値する。
ハリウッドは今後の映画の公開方法で試行錯誤を進めている。ブラック・ウィドウはこれまでに配信サービスで公開された作品としては最も注目度が高く、今週末は大きな一歩を踏み出したと言える。配信を行いつつも劇場の興収が堅調だったため、劇場と配信が共存できるとの主張にとって幸先のいいスタートとなった。