北京五輪、厳格なコロナ対策と向き合う選手たち
女子ショートトラックのポーランド代表、ナタリア・マリシェフスカ選手は4日夜、2回連続の陰性判定が出て最初の隔離から解放された。しかし確認のための検査で陽性となり、初戦を数時間後に控えた5日午前に再び隔離された。
同選手はツイッターに「この状況はもはや理解できない。検査も五輪ももう信じない。私にとって、これは壮大なジョーク。運営している人はさぞ楽しいことだろう。でも私の心と頭はついていけない」と書き込んだ。
国際オリンピック委員会(IOC)と北京の大会組織委員会は、問題が起きればそれに対応し、システム全体の改善を図っていると強調した。
女子バイアスロンのロシア・オリンピック委員会(ROC)代表、バレリア・バスネツォワ選手は先週、北京入りしてから2回陽性判定を受け、北京市内の指定ホテルに隔離されている。
6日にはインスタグラム上で、プラスチック容器に入った肉とパスタ、じゃがいもの食事を披露。「過去5日間、朝昼晩の食事はすっとこれだ」と書き込んだ。
「ほかに選択肢はない。私は骨が突き出し、顔色も悪くて、目の周りに大きな黒いくまがある。もう終わりにしてほしい。毎日泣きたい気持ちで、とても疲れている」とも訴えた。
男子フィギュアスケートの米国代表、ビンセント・ゾウ氏も7日夜、インスタグラムに投稿した動画の中で、陽性の検査結果が出たと報告した。
ゾウ氏は「この状況のひどさ、つらさはかなり常軌を逸している」としたうえで、「それでアスリートとしての私、1人の人間としての私の本質が決まるわけでは決してない」と強調した。