「文化の盗用」「偏った判定」――北京五輪に韓国から批判の声
五輪ではまた、7日のスピードスケート・ショートトラック男子1000メートル準決勝で、韓国の黄大憲選手と李俊瑞選手がそれぞれ1番手、2番手でゴールしたものの、追い越しやレーン変更で接触の原因をつくったとして失格になった。
決勝では金、銀メダルを中国の2選手、銅メダルをハンガリーの選手が獲得した。このハンガリー選手の兄も決勝に進出し、先頭でゴールしながらイエローカード2枚で失格となった。
韓国とハンガリーは国際スケート連盟(ISU)に抗議したが、ISUは審判の判定を支持すると表明した。韓国のオリンピック委員会を兼ねる大韓体育会(KSOC)は、同国の選手団がスポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴すると発表。同時に、KSOCの李起興会長がISUのダイケマ会長に強く抗議した。
韓国側からはツイッターに抗議の投稿が相次いだ。国会の尹昊重・民主党院内代表が「悔しくて眠れなかった」と告白し、野党・国民の党の大統領候補、安哲秀氏も中国に金メダルを盗まれたと主張した。
黄選手はその後、9日のショートトラック男子1500メートルで、韓国勢では初の金メダルを獲得。この時は中国人選手が準決勝で失格になった。
在ソウル中国大使館は9日の声明で、「韓国のメディアと政治家が反中感情をあおっている」と非難した。
これに対して韓国外務省は、在外公館が現地のメディアや政治家について公のコメントを出す場合は、その国の状況と感情に配慮するべきだと主張した。