米ネットフリックス、会員数が減少 株価下落
(CNN) 米動画配信サービス大手ネットフリックスは19日、2022年1~3月期の世界全体の会員数が20万人減の2億2160万人だったと明らかにした。ネットフリックスは250万人の会員増を見込んでいた。4~6月期も会員が200万人減少するとの見通しを示した。
ネットフリックスの株価は決算報告を受けて時間外取引で一時25%の下落を見せた。
利益は15億ドルと前年同期の17億ドルから減少した。売り上げは前年同期比9.8%増の78億ドルだった。
ネットフリックスは、新型コロナウイルスの世界的な流行が2020年の急成長の実態を分かりにくくしていたなどと述べた。
会員数の停滞には、ここ数年で配信サービスに参入した伝統的なメディア企業との競争や、パスワードの共有など複数の要因がある。
ネットフリックスによれば、2億2200万世帯が料金を支払っているが、推計で1億世帯がパスワードを共有しており、そのうちの3000万世帯が米国とカナダにいるという。
ネットフリックスは、低成長や物価上昇、ロシアによるウクライナ侵攻といった地政学的な出来事や新型コロナウイルスによる混乱などのマクロ経済的な要因の影響も受けていると述べた。ネットフリックスによれば、ロシア市場からの撤退で会員70万人を失った。
ネットフリックスは投資家に対して、サービスの改善を通じて流れを変えたいと明らかにした。
売り上げを伸ばし、会員数を増やすために広告を利用する可能性もある。
リード・ヘイスティングス共同最高経営責任者(CEO)は、ネットフリックスでCMを流すことについて否定的な立場を示しているが、将来的に導入する可能性を示唆した。ヘイスティング氏は、低価格を好み、CMを我慢できる消費者に対して、望むものを提供するのは理にかなっているとの見方を示した。