ジョコビッチ選手、ウィンブルドンのロシア勢出場禁止を「クレージー」と批判
ロンドン(CNN) グランドスラム優勝20回を誇る男子テニスのノバク・ジョコビッチ選手は、今年のウィンブルドン選手権でロシアとベラルーシの選手の出場を禁止する決定を「クレージー」と批判した。
ロシアのウクライナ侵攻を受けて、ウィンブルドン選手権の主催団体は、ロシアとベラルーシの選手の今年の大会への出場を認めないことを20日発表した。
世界ランキング1位のジョコビッチ選手は「私自身、子どものころに戦争を体験しており、決して戦争を支持しない」とセルビア・オープンで述べた。
ジョコビッチ選手がセルビアの首都ベオグラードで空爆に耐えたのは11歳のときだ。「それがどれほどの心の傷を残すか、私は知っている」と記者団に語った。
「しかし、ウィンブルドンの決定を支持することはできない。クレージーだと思う。政治がスポーツに干渉するとき、その結果は良いものではない」と続けた。
主催団体のオールイングランド・ローンテニス・クラブ(AELTC)は声明で、「英国および世界における選手権の知名度を考えると、政府や産業界、スポーツ界などが可能な限り強力な手段でロシアの世界的な影響力を制限しようとするなかで役割を果たすことが我々の責任だ」と述べた。
さらに「このような不当かつ前例のない軍事侵攻という状況下で、ロシアやベラルーシの選手が選手権に参加することでロシア政府が何らかの利益を得ることは容認できない」と付け加えた。
ロシア大統領府は20日、ロシア人選手のウィンブルドンへの出場禁止は「受け入れられない」と批判した。