「私たちを忘れないで」、シェフチェンコ氏が訴え ウクライナサッカーの英雄
ただ、日々攻撃が続くウクライナで生活を続けるのがどれだけ危険なことか、それを意識してもらうだけでも重要な意義があると訴える。
つい先日も、ザポリージャ原子力発電所へのロケット発射で事故の懸念が高まったとして、ウクライナの当局者がロシア軍を非難したばかりだ。
「ウクライナで起きていることを忘れてはならない。ロシアは攻撃を続けている。戦争は終わっていない」とシェフチェンコ氏。
「ウクライナ国民は世界からの多大な支援を必要としている。どうか私たちのことを忘れないでほしい。私たちには皆さんの助けが必要だ」と訴えた。
スポーツの力
戦争開始以来、シェフチェンコ氏は意識啓発や士気向上にスポーツがどれだけ強力な役割を果たすかを目の当たりにしてきた。
6月には侵攻開始後初となった競技試合で、ウクライナ代表がスコットランドを破るのを目にした。ウェールズに敗れてカタール・ワールドカップ(W杯)出場は逃したものの、シェフチェンコ氏は代表チームが国民に希望を与えてくれたと語る。
「スポーツには人々を団結させる信じられない力がある」「スコットランドの観客に囲まれて座り、ウクライナを支援してもらうのは素晴らしい体験だった」
「まるでホームゲームを戦っているようだった。ウクライナでの悲惨な戦争を見て人々が団結し、ウクライナの前途を願ってくれたおかげだ」
戦争勃発で中断していたウクライナ・プレミアリーグを今月後半に再開する計画もある。
ウクライナのスポーツ相によると、試合は観客を入れず、スタジアムに安全措置を講じて行われる見通し。
シェフチェンコ氏は国内リーグ再開の見通しについて、「国民や世界の他の国にとってとても重要。ウクライナが健在だというメッセージを送ることができる」と語る。
「たとえ国内で戦争が起きていても、我々は試合に臨む。普通の国のように普通の暮らしもしたいという思いからだ」