試合中に心停止のNFL選手、「好転の兆し」見せるもICUでの治療を継続
シンシナティ(CNN) 2日夜に行われた米プロフットボール(NFL)の試合中に心停止に陥ったビルズのセーフティー、ダマー・ハムリン(24)は、依然として重篤な状態にあり集中治療室(ICU)に入っているが、ここまでの間に「好転の兆し」も認められるという。チームが4日午後、ツイッターで明らかにした。
ビルズによればハムリンはまだICU内にとどまる見通しで、医療チームが引き続き経過観察と治療に当たるという。
ハムリンはシンシナティで行われたベンガルズとの試合中に倒れ、病院へ運ばれた。試合は第1クオーター5分58秒で中断し、そのまま延期となった。
心拍はフィールド上で回復したとされるが、病院では鎮静剤を打たれ、人工呼吸器を使用している。おじのドリアン・グレンさんが3日、CNNに語った。
家族の広報担当者が4日明かしたところによれば、ハムリンは1度だけ蘇生した。グレンさんは3日に2度蘇生したと述べていた。
心停止の原因は依然として不明。CNNは病院にコメントを求めたが、ハムリンに関する情報は公開されておらず、治療を担当する医師らによる会見も行われていない。
グレンさんによれば、人工呼吸器の装着は損傷した肺への緊張を緩和することが目的だという。また医師からはハムリンさんをうつぶせにし、肺の血行を良くする措置もとっていると告げられたとした。その上でグレンさんは「状態は上向いているように思える」との見方を示した。
NFLに対しては、激しい身体接触を伴う試合からどのように選手を守るのかについて厳しい視線が注がれている。当該の試合でハムリンは、ベンガルズのワイドレシーバー、ティー・ヒギンスへのタックルの直後に倒れた。一度は起き上がったものの数秒のうちにまた倒れ、動かなくなっていた。
ハムリンとその家族に向け、ファンやスター選手、国の指導者らが回復を祈るメッセージを多数寄せている。ハムリンが以前立ち上げた基金の寄付サイトには、本人の入院以降600万ドルを超える寄付が集まっている。